Open Car Army
オープンカー軍団のWEBサイト


オープンカー軍団/報告書/スターウォーズ・エピソード1

「映画・期待しすぎると失望するの法則」ってのがある。ないか(汗)
以下の文章は、その法則に抗ってまで、スターウォーズ・エピソード1に期待し…
…そして破れ去った男の記録である……なんちて。


Darth Maul
かっこいいやねえ

スターウォーズノ思ヒ出 99/05/20
今回のアメリカ出張中、最も多く話題にのぼったのは、「スターウォーズ エピソード1」についてだ。って、仕事の話より?

パーティでヒトに会うたびに、
「お前いつまでアメリカにいるんダ?」
「日曜の朝、帰るんダ」
「それじゃあスターウォーズを見れないじゃないカっ!
 あと3日ぐらい居ればいいじゃないカ」
「そのセリフ聞くの、人目だヨ……」
「突然、病気になるってのは、良いアイデアじゃないカイ?」(ウィンクしながら)
「別のヤツは、クルマでひいてくれるって言ってたゼ(笑)」
……とまあ、こんな英会話をn回(n:100以下の自然数)ほど繰り返したという次第。いやホント、アメリカ人のスターウォーズ熱ってのはすざまじいモノがあるやね。

ちなみに、クラッシュの制作をしているNaughty Dogでは、前売りチケット40枚を社員の福利厚生の一環として購入したそうですな。社員19人(+1匹)なのに40枚ってのもスゴいけど、さらにスゴいのは、会社の用意したチケットがあるのにもかかわらず、チャイニーズシアター(@ハリウッド)の前売りチケットを入手したメンバーまでいるってコトだ。――Eric、キミのコトだ。って日本語じゃ読めないか。Eric, you are the man who dared to purchase a premium ticket for "Starwars Episode I" to see it at Chinese Theatre, in spite you already have a ticket for the nearest theatre, right? :-)どうすか?>Eric

かく言うオレも、スターウォーズには格別の思い入れがある。過去にスターウォーズ関係の仕事をしたコトがあるので、George Lucasの仕事場であるSkywarker Ranchに行って、ホンモノのX−WINGをグリグリしたり、スピーダーバイクにまたがって記念撮影したり、一辺10センチほどのデススター表面モデルを並べる様子をビデヲに撮って「デススターが出来るまで」の映像を作ったり(←逆回しにすると面白いんだ、これが)、Super Star Destroyer "Executor"の表面にタミヤの兵士プラモが混じっているのを発見したり、Indy Jonesのジャンパーと帽子とムチを持って記念撮影したり、部屋全体がフローティング構造になっている世界最高のTHXサウンドシステム付き応接室で映画を観たり……って自慢が止まらなくなっちゃったけど(汗)、オレ的にはそれぐらい思い出深い「スターウォーズ」なのだ。
もちろん、エピソード4〜6は100回以上、観た。1本のビデヲテープに3倍速で全部入れ、幾度となくリピートして。何度観ても、泣ける。特に、エピソード6のエンディングだ。ルークがアナキンを荼毘に付すシーンや、イウォーク達がお祭り騒ぎしている中、ルークが振り返ると、亡くなったヨーダとオビワンが、ジェダイ騎士の装束に身を包んだアナキンと共に微笑むシーンは、思い出すだけで涙ぐんでしまう。ヘタすると、音楽を聴いただけで涙ぐむコトすら、ある だから「特別篇」はNGね。今週は、少年ジャンプのスターウォーズ特集で「スターウォーズ年表」を見ただけで涙ぐんでしまった。てゆーか、今目がうるうるしてます


…… 99/06/14
エピソード1:ファントム・メナス、今まさに観終えてきた。

――期待が高すぎるほど失望も大きい。なのかも。もう1回観ねば。


IF I WERE MR. LUCAS...
(2回目のEpisode 1〜ネタバレ危険)
99/06/19
2回目のエピソード1:ファントム・メナス、今まさに観終えてきた。当初の「観れる限り観よう」という決意は既に萎え萎えだったけれども、会うヒト会うヒト皆んな(もちろん米人)に、「2回目観た方がいいよ」「冷静な気分で観るコトができるよ」「筋立てがより深く解るよ」「どのシーンが本物のクィーン・アミダラか、観てきなよ」「評価が変わるよ」と言われ続けて、重い腰を上げたのだった。
――「重い腰」? 我が言葉ながら、客観視するとビックリするなあ。なんであれほどまでに焦がれていたスターウォーズの新作を観るのに腰が重くなるんだろう。あれほど待ちわびた、それこそ一九九九年七の月に滅亡がやってくるとしたら、エピソード1を観てから死のう、と思っていたほど待ち望んでいたのに。
やっぱり、評価、変えられるモノならゼヒとも変えたい。今度は、少しでも好意的な目で観よう、最初から優しい眼差しで観よう、「JAR JARだって良いヤツじゃん!」と思えるようにしよう、そう決意して、2度目の映画館に足を運んだオレだった。切符売り場で危うく「Matrixください」って言いそうになったけど(汗)
(続く)


IF I WERE MR. LUCAS...
(私的Episode 1総括)
99/07/26
日本でも公開になったから、そろそろ書いてもいいだろう。
とにかく、エピソード1、納得いかないコトだらけだ。

その最たるモノが、アナキンに感情移入できないコトだ。編集の不手際でエピソードが細切れになっているのがいけないのかねえ。もしオレがMr.ルーカスだったら、もっと、母親との別れは「お涙チョウダイ」的に泣かせるのに。だいたい「奴隷」なのに、苦しそうに見えないトコロがイカン(怒)。もっとヒドい境遇だったら、そこから抜け出したいと思うリトル・アナキンの動機が明確になるし、母親を置いていくコトの重大さも際だつし、抜け出せるホドの価値を持った「理力」の存在もわかろうモノなのにね。
あるいは、クィーン・アミダラの衣装が花魁っぽいから、苦界に沈む、なんてエピソードも面白いかも(笑)。って、それはエピソード2以降に期待(笑)。

――そう、理力の扱いがゾンザイなのも納得できない。
ある戦闘シーンでは、落下の危機を描いておきながら、別のシーンでは、ひょいっと跳んで見せる価値描写の不統一も嘆かわしいけど、そんなのはカワイイもの。
スターウォーズが「SAGA」であるのなら、その中心にはジェダイ vs シスの対立構造を据えてほしい。つまり、共に理力を力の根元に置く存在が対立する中で、個々の理力使いが善と悪との間を振幅し、その結果、趨勢が変化していくという大河ドラマ的流れ。それが全く不十分なのは、ホントに納得いかない。少なくとも、アナキンがポッド・レースに優勝するのは、偶然なんかじゃなくて理力の煌めきのおかげであってほしかったし、最後にリアクターを破壊するトキも、亡きクワイ=ガンの導きであってほしかった。数値で「すごい」と言うんじゃなかて、エピソードとリンクさせて語ってほしかった。アレじゃ、理力を持たない子供が成果をあげるって、まるでホーム・アローンじゃん。狙ってやってるんだったらヒドいよコレ……。

そしてナニより納得いかないのが、そう、ジャー・ジャー・ビンクスだ。死ねってカンジ。何度見ても、腹立たしい。1回目に観終わったトキに、アメリカ人スタッフに「どうだった?」と聞かれ、「Especially, I hate Jar Jar!」と言ったら、とあるWEBサイトを紹介してくれた。jarjarmustdie.com。つまり「ジャージャー死んじゃえドットコム」(笑)。さすがアメリカ人、やるコトが素早い。てゆーか、デザインも気持ち悪けりゃ、振る舞いも、まんま「腹立たしいバカ」。そんなバカが最後にジェダイ側を救うなんて、シナリヲ書いたヤツを目の前に正座させて精神注入棒で性根を叩き直したい気分でいっぱいだ。

その他にも、鳴りモノ入りで出てきたダース・モウルがアッという間に真っ二つに死んじゃったり。ナニも語らないウチに! あー、コレはいったいなんなんだろう? ひょっとしてエピソード2では、ドラえもんの某エピソードみたいに、分断されたモウルとモウルが大立ち回りをやらかすとか?(そして、モウルが勝手にトイレに行きたくなって負けちゃうとか(笑))いやもう、なんとも。

思うに、オレはエピソード1で泣きたかったんだと思う(「火垂るの墓」と同じだね)。スターウォーズ4〜6を観ると、自動的に最後のシーンで涙腺が開放される体質なので(笑)、それと同じモノをエピソード1に期待していた。でも裏切られた。ああ、もうなんだか全てが腹立たしい。エピソード1を観て以来、自分のココロが何とはなしに、ギスギスしているのが感じられる。先日も、G3マック(ポリタンク)をいじってから「もうマックなんか使わない」「アップルなんか潰れちゃえ」宣言しちゃったし。ああ、どうしよう。
(この項、救い無くオシマイ)


-Back to Diary Index-
-Back to Top-